天童荘

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旬の逸品

七夕

小暑。大暑。夏の宵。
太陽が沈むと、日中の暑さも少しやわらいで過ごしやすくなります。
「夏の宵」とは、ちょうど日が暮れた頃のこと。
夜の闇がゆっくりと降りてくるようで、情緒のある言葉です。
昔なら縁台で浴衣姿の近所の人が将棋をしたり、団扇を片手に夕涼みなどを楽しんだ日暮れから夜中までの時間帯を指します。
そして今月は五節句の一つ、七夕でございます。
織姫星(織女星)はこと座の「ベガ」、彦星(牽牛星)はわし座の「アルタイル」のこと。 ベガとアルタイルは、天の川を真ん中に挟んで、離れ離れに輝いており、毎年七夕の頃には、21時頃に東の空に見えています。 どちらの星も夏の夜空で明るく輝く1等星で、とても目立っているので、まちなかからでも見つけることが出来ます。
今月のお献立は、この七夕伝説をテーマに致しました。
銀河を表す銀の器に、星のきらめきのような細やかなクラッシュ氷を敷き詰めた笹の葉の上に、短冊を見立てた色とりどりの夏野菜寿司を並べました。
ガラスに金の細工がこれまた夏の星座を思わせるカクテルグラスには、枝豆豆腐。 夏らしい繊細かつ重厚なカットガラスの蓋つきの器には、冷やし鮑の肝ソースとわかめを。
夏の夜、七夕伝説に思いを馳せ、キラキラと美しく美味しい天童荘懐石に舌鼓を打ち、夜空の星々をながめてはいかがでしょうか。
古き良き伝統を守る日本旅館でそれぞれ「夏の宵」をお楽しみくださいませ。
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